桝武志(ますたけし)の
「教科書には載っていない算数」   



3:『3桁同士のかけ算』

この章では3桁同士のかけ算を勉強しましょう。
第1章の2桁に比べると、桁が増えた分だけ手順が増え、少々複雑になった印象を受けますが、やり方さえ覚えれば難しい事はありません。
それでは早速問題を見て行きましょう。



これも暗算で計算できる人はすぐに『402732』と答えるかもしれません。
・・・そろそろこのくだりは省略することにしましょう。
いつもの様に、教科書に載っている計算方法とは違う方法を紹介します。

手順@

問題の「678」と「594」の数字を縦に並べて書きます。
手順Aの計算のため、少々広めに書いてください




手順A

縦にそれぞれの数字のかけ算をして、左から順に続けて書きます。
つまり、「6×5」“ろくごさんじゅう”の「30」、
「7×9」“しちくろくじゅうさん”の「63」、
「8×4」“はちしさんじゅうに”の「32」、
を続けて書きます。


あたかも「306332」という数字の様に見えますが、気にする事はありません。



手順B

さて、ここからは慎重にいきましょう。
左上の数字と右下の数字をかけた数を先ほどの「306332」の下、中央に書きます。
つまり「6×4」“ろくしにじゅうし”(計算図の)の「24」を書きます。
同様に、左下の数字と右上の数字をかけた数をさらにその下に書きます。
「5×8」“ごはしじゅう”(計算図の)の「40」ですね。
文字で説明するより、下の計算図を見た方がわかりやすいかもしれませんね。
くれぐれも数字を書く位置にも注意して下さい。




手順C

この手順Cと次の手順Dも、文字で説明するより、下の計算図を見た方がいいかもしれませんが、一応説明を書きましょう。
左上の「6」と中央下の「9」をかけた「54」(計算図の)と、
中央下の「9」と右上の「8」をかけた「72」(計算図の)を続けて一番下に書きます。
この時の注意点は、この4桁の「5472」という数字が中央になるように書きます。
下の計算図を見ればわかりますね。




手順D

手順Cの逆のイメージです。
同様に(計算図の)と(計算図の)を計算して、さきほどの「5472」の下に書いて下さい。


慣れてきたら、手順Cの(計算図の)、(計算図の)、手順Dの(計算図の)、(計算図の)は、いっきに書くようにしましょう。



手順E

最後はいつもの足し算です。
ここまで書いてきた「306332」「24」「40」「5472」「3528」を列を間違わない様に気を付けながら足し算します。
もちろん問題の「678」と「594」は足してはいけません。わかりますね。
下の計算図の灰色で書かれた数字のみの足し算です。
答えは402732と計算できました。


足し算がちょっと大変になってきました。
でもこれは仕方がありません。
何度も訓練して、慣れて下さい。
頑張りましょう。



練習問題B


解答B

(1)154882

前章までの注意点と基本的に同じです。
かけ算をして1桁の数になった場合には、一文字分を空けてと書く必要があります。
色々な数字を書いていくため、一文字分空けると列がずれてしまう可能性があります。
そこで、今回は下の計算図(赤なみ線部分)の様に「0」を書くことにしましょう。
もちろん、列を間違わないという自信がある人は「0」を入れる必要はありません。



(2)24642

この問題の注意点も(1)同様です。
しかし、かけ算をした数字が1桁というのがあまりにも多すぎます。
しかも、全て「2」になるというややこしい展開です。
一応、ここでのやり方通りに一文字分空ける場所には「0」を入れてみましょう。
下の計算図(赤なみ線部分)の様に、「0」がたくさんありますね。
どうやらこういった問題の時には、このページで紹介した計算方法は能率が悪いようです。
計算間違いをする可能性も高くなります。
ですから、学校で習った計算方法と、このページの計算方法の両方を常に考え、より能率の良い方法で計算するようにしましょう。



(3)107784

(1)や(2)と同様に、下の計算図(赤なみ線部分)の様に「0」を入れながら計算していけば問題ないと思います。
ただ、この問題「998×108」には、「0」が入っています。
そこで、下の計算図(赤二重線部分)の様に「9×0」の答えは「0」ですので、「00」と書く必要があります。
また、下の計算図の5行目「08」の下には、正確に言うと「0000」が隠れています。(「9×0」と「0×8」より)
しかし、当然ながら、そのあとの足し算には「0000」は意味がないので、書かずに省略してあるわけです。
このように、計算方法を実行しながら、より能率の良い方法をとっていく事が出来るよう、何度も練習をすると良いと思います。



先頭に戻る


@MathTakeshiをフォロー
Copyright (2004) mmelody office. All Rights Reserved.